2009年06月18日

中古工作機械の該非判定書とパラメータシート

 maker判定書.JPG                                                                                     

 

  モノ作りニッポンの中核的な役割を担ってきた工作機械、たとえそれが中古品であっても外為法安全保障輸出管理で定められた「規制該当品目」であることには変わりはありません。 海外へ輸出するには、現行法令に照らした信頼できる輸出規制の該非判定書(パラメータシート等)の添付が必須です。輸出通関の通行手形ですね。

長年この分野で経験を積んできた「STGの専門技術士」が、該非判定書の作成を支援致します。

 世界中どこに行っても、高性能な製品を製造するためには、これらの工作機械が手元になければ何も始められません。安い労働力をいくら大量に投入しても、人海戦術では出来ないモノはできないからです。世界中が欲しがるモノ作りニッポンの優れた工作機械の正しい輸出管理体制の構築は、国際的な平和維持、安全保障の要であるがゆえ、この分野において最高位にあると自他ともに認められている日本のメーカーが担っている国家的責務なのです。貨物が国境(税関検査)を越えるに当たり、その通行手形に相当するものが「メーカーの該非判定書」です。信頼できる該非判定書が整っていない貨物に対して、通関当局はその貨物の出国を許可することはできません。

 一般的なメーカーの判定書のトップページは、上図のような体裁を整えているものです。

 一台の中古工作機械が通関審査をパスするために必要な証明書です。それぞれのメーカーではその判定内容の正しさを担保するために相当なエネルギーを使っています。 それぞれの製品部門の担当技術者、部門責任者、輸出管理責任者がこのように職印を連ねて通行手形の内容の妥当性をチェックすることがメーカーコンプライアンスの社会的責務だからです。 でも、残念ながら中古の機械設備の輸出に際してまでも、顧客からの要請に沿って過去にさかのぼって、このような「非該当証明書発行」をサポートできるほどの実力を備えた企業は極めてまれなのです。(通常、中古品については対応致しておりませんの門前払いが多い)

 

 私どもSTGでは、そのような極めて不都合な社会的実情(十分現役として通用する日本製中古機械、設備が海外市場で活用出来ない)に鑑み、改善、支援する道を切り開くプロフェッショナルサービス、「該非判定書作成支援」を2005年から行っております。 本来機械メーカが発行しなければならない「非該当証明書」の発行を代行する技術鑑定、業務内容監査です。 この業務遂行にあたっては、個々の対象設備、技術に係る専門知識と応用実務経験が求められます。そして、目まぐるしく変わる国際情勢や技術進歩に対応した外為法輸出管理関係法令の改正にも注目する必要があります。

 STGのチームは、機械設備の設計、開発、性能評価からその応用分野にわたる高度な専門知識を有する技術士(国家資格保有者)が、外為法輸出関連法令に照らして、国際社会の公益性を確保する中立第三者機関として、公正な該非判定書を作成いたします。

   日本製工作機械にはさまざまな種類があり、その規制内容や判定項目は単純な一筋縄で記述できるものではありませんが、例えば、「除去加工形式」のリスト規制工作機械には以下のようなものがあります。

 

機械的切削 

      旋削

        穴加工

        フライス

 輸出令別表第1 

 2項 省令1条14号

 輸出令第2(12)項.pdf

 6項 省令5条2号 

穴加工

 軸加工フライス.jpg

機械的研削

   円筒研削

    内面研削

    平面研削

    歯車研削

    ねじ研削

 輸出令別表第1 

 2項 省令1条14号、

 6項 省令5条2号 

円筒研削盤

円筒研削.JPG

     
     

 

   
     

機械的研磨

  ホーニング

  超仕上げ

  ラッピング

  ポリシング

  輸出令別表第1 

 2項 省令1条14号、

 6項 省令5条2号 

ホーニング装置

 ホーニング.jpg

熱的

  放電加工

  レーザー加工

  電子ビーム

  プラズマ 

 

 放電加工機

放電加工機.jpg

化学的

 化学加工(CHM)

 化学研磨(CHP)

 フォトエッチング

 

   

電気化学的 

 電解加工(ECM)

 電解研磨(ELP)

   
2009年06月21日

工作機械の該非判定、教本はこちら

 安全保障輸出管理の原点は、工作機械の該非判定にある。日本のメーカーによる「ココム違反事件(1983年)も、その震源はNC制御のマザーマシーン(九軸同時制御切削加工機)であった。(出典:熊谷 独 著「モスクワよ、さらば」文芸春秋) この機械は、私もまだ現物にはお目にかかったことはない代物であるが、俗に怪物フランケンシュタインといわれる程の能力を有していた。工作機械の性能、能力によって安全保障輸出管理の該非判定は行われる。個々の貨物の判定を正しく行うためには工作機械の技術に対する専門知識とその使い方に関する実務能力が必要となる。その基礎知識を習得するのに非常に分かりやすい教本が最近発行されたのでご紹介する。

工作機械教科書(清水).jpg 著者:清水伸二 上智大学理工学部教授

 工作機械技術は、日本の生産技術文化のまさに源泉で、この分野の専門技術者を今後いかに育て、要職に据えて製造業王国としての礎をどのように固められるかが、国家としての行方を大きく左右する。

 この教本を座右にしっかり据えて、分かりにくい法令用語が何を言いたいのかを正しく読み解くことが、該非判定の前提として非常に重要なこととなる。